レンコンを使った煮物は、ほくほくとした食感やシャキシャキ感が魅力の、日本の家庭料理の中でも人気のメニューですよね。
しかし、レンコンの煮方には深いコツがあり、それを知ることで料理の幅が広がります。
この記事では、レンコンの選び方、基本的な煮物の方法から始めて、異国風の中華煮物やコンソメ煮などのアレンジレシピまでを幅広く紹介します。
これにより、レンコンの多様な魅力を最大限に引き出し、毎日の食卓をより豊かにする方法を探ります。
料理におけるレンコンの準備方法やその特性を理解することは、レンコン料理をより楽しむための鍵です。
レンコンを柔らかくするための準備
料理にレンコンを使用する際は、準備が欠かせません。
まず初めに、皮を剥き、適切なサイズにカットし、アクを抜く必要があります。
これらの手順は、レンコンを柔らかく煮る際にも非常に重要です。
レンコンは皮付きで食べることもできますが、皮は固くて食感が悪いため、皮を剥くことから始めます。
次に、レンコンのカット方法を考えます。
煮物にする場合は、輪切り、半月切り、または乱切りが一般的です。
小さく切れば切るほど、より柔らかく煮えやすくなりますが、見た目も大切にしたいものです。
アク抜きについては、酢水か普通の水につける二つの方法があります。
酢水は、色を保ちつつシャキシャキ感を残す場合に用い、柔らかくほくほくとした食感を求めるなら水が適しています。
煮物を作る際は、色止めにこだわる必要がないため、水でのアク抜きで十分です。
レンコンはどれくらい煮るべきか？
根菜は長く煮るほど柔らかくなる性質を持っていますが、レンコンも例外ではありません。
1～2mm厚のレンコンは湯に入れて3～4分、3～4mm厚の場合は5分が目安です。
これにより、理想的な柔らかさに煮えます。
薄切りの場合は2分煮るとシャキシャキ感が残りますが、筑前煮のような料理ではもっと厚切りにするため、その分長く煮ます。
レンコンを柔らかくする際は、水から鍋に入れて沸騰させ、5分間茹でれば柔らかくなります。
この「下ゆで」は、煮物に使う前の重要な手順です。
下ゆですることで、柔らかい状態から味付けが可能になり、他の野菜と調理時間が異なる場合にも役立ちます。
スーパーマーケットでは、水煮されたさまざまな野菜が販売されており、レンコンも種類が豊富です。
一般的には、きんぴら用の薄切りや煮物用のミックスパックなどがあります。
しかし、市販の水煮を使っても煮物が必ずしも柔らかくなるわけではありません。
特に水煮は既に味付けされているため、さらに柔らかくするには再び煮る必要があることも。
ただし、その利便性は高く、状況に応じて使い分けるのがおすすめです。
レンコンの硬さを見分ける方法！柔らかさと硬さの識別
レンコンを使って柔らかく煮たいと考えても、レンコンによってはどれだけ煮てもシャキシャキ感が残ることがあります。
このような場合に便利なのが、レンコンの柔らかさを見分けるコツです。
一般的に、細長くて長い形状のレンコンは柔らかいです。
また、切り口がクリーム色を帯びているレンコンは、柔らかく煮えやすいと言えます。
逆に、切り口が白いレンコンは硬めで、シャキシャキとした食感を楽しむことができます。
ですから、食感の好みに応じて、レンコンを選ぶ際には色を参考にすると良いでしょう。
レンコンの部位による食感の違い！節ごとの特徴とおすすめの調理法
レンコンは節の位置によって食感や味わいが異なります。
レンコンは一本で複数の節に分かれており、それぞれの節で異なる調理が可能です。
例えば、先端の節は細長い形状で、ほくほくとした甘い食感が特徴です。
中間の節はやや丸みを帯び、食感はシャキシャキとほくほくの中間です。
さらに根元に近い節は小さくまん丸で、シャキシャキ感が際立ちます。
この部分は芽がついていることもあります。
中間の節はきんぴらに適し、根元の節はサラダや酢の物に向いています。
先端や中間の節は煮物に使うと良いでしょう。
このようにレンコンは部位によって最適な調理法が異なるため、使用する部分に応じて料理を選ぶと良いです。
レンコンの基本の煮物手順をご紹介
まずは、シンプルなレンコンの煮物のレシピからご紹介します。
レンコンの煮物の基本
必要な材料（4～5人分）
- レンコン：800g
- だし汁：1000ml
- しょう油：大さじ6
- みりん：大さじ6
- さとう：大さじ5（お好みで調整可）
【レンコンの煮物の作り方】
- レンコンは皮を剥いてアク抜きした後、水気をしっかり切り、鍋に入れます。
- だし汁を加えて中火にかけ、沸騰したら火を弱めて約5分加熱します。より柔らかい食感を好む場合は、2～3分ほど長めに煮てください。
- さとうとみりんを加えてさらに5分、弱火で煮込みます。
- しょう油を加えて10分間煮て、レンコンが味を吸い込むようにします。
- 火を止めてしっかり冷まし、味をなじませたら完成です。
この煮物は非常に上品で、お正月のおせち料理などにも活用できます。
基本の煮物のレシピをマスターしたら、次は様々なアレンジを加えたレンコンの煮物にも挑戦してみてください。
それぞれのアレンジも美味しさが引き立ちますよ！
蓮根を使ったアレンジレシピをご紹介
蓮根の基本の煮物をマスターしたら、次はレンコンのアレンジレシピを楽しんでみましょう！
鶏モモ肉と蓮根の照り焼き
蓮根と鶏肉を使った美味しいレシピとして、鶏肉と蓮根の照り焼きをご紹介します。
こちらは、甘辛いタレで仕上げる簡単で美味しい一品です。
必要な材料（4～5人分）
- 鶏もも肉：400g（一口大にカット）
- 蓮根：300g（薄切りにする）
- しょうが：2片（みじん切り）
- 長ねぎ：1本（小口切り）
- サラダ油：大さじ2
【調味料】
- しょう油：大さじ4
- みりん：大さじ4
- 砂糖：大さじ2
- おろしにんにく：小さじ1
【鶏モモ肉と蓮根の照り焼きの作り方】
- 蓮根は皮を剥き、約5mm厚の輪切りにします。水にさらしてアクを抜き、水気を切ります。
- 鶏肉は一口大にカットし、余分な脂を取り除きます。
- 小さなボウルにしょう油、みりん、砂糖、おろしにんにくを入れ、よく混ぜておきます。
- フライパンにサラダ油を熱し、みじん切りにしたしょうがを炒め香りが出たら、鶏肉を加えて中火で炒めます。鶏肉がほぼ白くなったら、蓮根を加え、さらに炒めます。
- 鶏肉と蓮根に火が通ったら、事前に混ぜた調味料を加えます。強火にして調味料が煮詰まり、全体に絡むまで炒め煮にします。
- 最後に長ねぎを加え、軽く炒め合わせたら、火を止めます。
完成した鶏肉と蓮根の照り焼きを皿に盛り付け、お好みでごまを振りかけても美味しいですよ。
このレシピは蓮根のシャキシャキ感と鶏肉のジューシーさが楽しめ、ご飯にもピッタリですので、ぜひお試しください！
中華風牛肉とレンコンの煮込み
必要な材料（4～5人分）
- レンコン：600g
- 牛肉切り落とし：200g
- ショウガ：2片
- エリンギ：2本（しめじでも可）
- 青ネギ：適量
- サラダ油：適宜
【調味料】
- 中華風スープの素 小さじ3
- 水 600ml
- しょう油 大さじ3
- オイスターソース 小さじ4
- 料理酒 大さじ4
- みりん 大さじ2
【中華風牛肉とレンコンの煮込みの作り方】
- レンコンは皮を剥き、1cm厚にスライスしてアク抜きをしておきます。
- 牛肉は食べやすい大きさに切り、生姜は薄切りにし、エリンギは適切な大きさに割ります。
- フライパンにサラダ油を熱し、レンコンを両面が透き通るまで炒めた後、生姜を加えて炒めます。
- 牛肉を加え、色が変わるまで炒めたら、混合した調味料を入れた鍋に移します。
- 蓋をして10分程煮込みます。この間に浮いてくるアクを取り除いてください。
- エリンギを加え、さらに5分煮た後、お皿に盛り、青ネギを散らしたら完成です。
もし柔らかいレンコンが好みなら、最初に下茹でをすることをお勧めします。
蓮根と豚肉のピリ辛炒め
蓮根と豚肉を使った美味しいレシピとして、「豚肉と蓮根のピリ辛炒め」をご紹介します。
ピリ辛のタレで仕上げることで、蓮根のシャキシャキ感と豚肉の旨味が一層引き立つ一品です。
必要な材料（4～5人分）
- 蓮根：400g（皮を剥き、薄切りまたは千切りにする）
- 豚バラ肉：3000g（薄切り）
- 長ねぎ：1本（白い部分を斜め薄切りにする）
- ニンニク：2片（みじん切り）
- 赤唐辛子：2本（種を取り除いて小口切り、または輪切りにする）
- サラダ油：大さじ4
【調味料】
- しょう油：大さじ2
- みりん：大さじ2
- 砂糖：小さじ2
- 酒：大さじ2
- 豆板醤：小さじ2（お好みで量を調整）
【蓮根と豚肉のピリ辛炒めの作り方】
- 蓮根は皮を剥いてから、薄切りまたは千切りにします。水にさらしてアクを抜き、水気をしっかりと切ります。
- 豚バラ肉は食べやすい大きさに切ります。
- 小ボウルに醤油、みりん、砂糖、酒、豆板醤を入れてよく混ぜ合わせておきます。
- 大きめのフライパンにサラダ油を熱し、みじん切りのニンニクと赤唐辛子を入れて中火で香りが出るまで炒めます。豚バラ肉を加えて炒めます。
- 豚肉に火が通ったら蓮根を加え、中火でさらに炒めます。蓮根が透明感を帯びてくるまでしっかりと炒めると良いです。
- 蓮根に火が通ったら、混ぜ合わせた調味料を全体に回し入れ、よく絡めながら炒めます。
- 最後に長ねぎを加え、さっと炒め合わせて全体に味が馴染むまで炒めたら完成です。
熱々のうちにお皿に盛り付け、お好みで追加の豆板醤を添えて、ご飯と一緒にどうぞ。
この料理はピリ辛で食欲をそそる味わいが特徴です。
蓮根のシャキシャキ感と豚肉の旨味が絶妙にマッチしますので、ぜひ試してみてください！
レンコンとベーコンのあっさりコンソメ煮
必要な材料（4～5人分）
- レンコン：200g
- 人参：1/2本
- ベーコン：50g
- サラダ油：大さじ1
- いんげん：適量
【調味料】
- だし汁 200cc
- コンソメ粉末 小さじ2
- みりん 大さじ1
- 料理酒 大さじ1
【レンコンとベーコンのあっさりコンソメ煮の作り方】
- レンコンと人参は5mmの葉切りにして、アクを抜きます。
- 人参は600Wの電子レンジで1分ほど加熱します。
- 鍋にサラダ油を熱し、ベーコンを炒めた後、レンコンを加え、さらに油をなじませてから人参も炒めます。
- 野菜に油がなじんだら、調味料を加えて煮込みます。
- 沸騰したら火を弱め、煮汁が半分になるまで煮詰める。
- お皿に盛り付け、いんげんを散らして完成です。
この料理は薄味なので量もたっぷりと楽しめ、栄養もたくさん摂ることができます。
ベーコンの旨味が引き立ち、満足感のある一皿になります。
レンコンは扱いにくい野菜かもしれませんが、このレシピで上手に活用してみてください。
美味しく仕上がれば、料理の自信がつくはずです。
レンコンの肉詰め
最後に、レンコンとひき肉を使ったおいしい料理として、「レンコンの肉詰め」をご紹介します。
このレシピは、ひき肉が詰まったジューシーなレンコンがメインで、見た目にも豪華で食べ応えがあります。
必要な材料（4～5人分）
- レンコン：2本（約400g）
- 豚ひき肉：300g
- しょうが：2片（みじん切り）
- ねぎ：1本（みじん切り）
- 塩：少々
- 黒胡椒：少々
【調味料（たれ）】
- しょう油：大さじ4
- みりん：大さじ2
- 砂糖：大さじ2
- 酒：大さじ2
- 水：100ml
【レンコンの肉詰めの作り方】
- レンコンは皮を剥いて1cm厚さの輪切りにし、中央をくり抜いてリング状にします。くり抜いた中身は細かく刻んで、後で使用します。
- 豚ひき肉にみじん切りのねぎ、しょうが、塩、胡椒を加え、よく練り混ぜます。
- レンコンのリングにひき肉を均等に詰めます。余ったひき肉は、くり抜いたレンコンの部分と混ぜ合わせて小さなボールを作ることもできます。
- フライパンに油を熱し、肉詰めレンコンを両面がきれいに焼けるまで中火で焼きます。両面が焼けたら、たれの材料を加えて煮立たせ、レンコンが柔らかく、たれが少し煮詰まるまで煮込みます。
- 火から下ろし、煮詰まったたれをレンコンにかけながら盛り付けます。
ご飯と一緒に、またはおつまみとしても最適です。
煮詰まったたれがさらに味わい深い一品に仕上げてくれます。
このレシピでは、レンコンのシャキシャキ感とひき肉のジューシーな味わいが絶妙に合わさり、非常に満足感の高い料理になっています。
まとめ
- 蓮根はその食感と風味で多様な料理に活用できる万能食材です。
- 蓮根を使った料理は、シャキシャキとした食感やほくほくとした甘味を楽しむことができます。
- 鶏肉や豚肉との組み合わせは、蓮根の味わいを引き立て、たんぱく質も同時に摂取できるため栄養バランスが良好です。
- さまざまな調理法で蓮根を楽しむことで、日々の食事に新鮮さと変化をもたらすことができます。
- 蓮根はアク抜きを行うことで、独特の渋みを抑え、料理全体の味をまろやかにすることができます。
- レシピによっては、蓮根の下処理に茹でる、炒める、煮るなどの工程を加えることで、最終的な食感や味わいに大きな違いが出ます。
蓮根はそのシャキシャキ感と独特の味わいで、日常の食卓を一層豊かに彩ります。
今回ご紹介した蓮根を使ったレシピは、煮物から炒め物まで多岐にわたり、蓮根の魅力を最大限に引き出す工夫がされています。
特に鶏肉や豚肉と組み合わせることで、味の深みが増し、栄養価も高まります。
これらのレシピを通じて、蓮根の新たな可能性を発見し、料理の幅を広げてみてはいかがでしょうか。
シンプルながらも変化に富んだこれらの料理は、家庭での食事をさらに楽しいものにしてくれるはずです。